サブスク解禁記念!ハチヤの全曲解説!!


火花浪漫
2001.09.26 / COCA-50639 / セカンドアルバム / ¥2,970+Tax


  1. ホライズン
  2. クチビル同士
  3. 檸檬 〜レモン〜
  4. Beautiul Sun
  5. 青いインクのボールペン
  6. 星空の部屋で
  7. やくざのおっちゃん
  8. 熱い涙 *
  9. 遥かな光
  10. 3年かくれんぼ
  11. 涙の音
  12. 独裁者 -session#2-
  • * アルバムバージョン

ホライズン
#火花浪漫(al)
火花浪漫、ド頭の曲。どれを切り取っても代表曲です!みたいなアルバムだから(アチキだけ?笑)、この「ホライズン」が一曲目。朝焼け。バイク。ブルルン。エンジン好調、お前を乗せて。ニケツでこの風景を、ゆっくりと。アクセルふかして進んでく。。

映像が浮かぶね。それも登場人物の二人は「いい時」だから「言葉少な」。陳腐な言葉も描写も必要なし。信頼。愛情。後ろから抱きしめながら走ってく。そんな世界。。文句なし。

アチキの中学の思い出。バスケ部で活躍しながらも、半グレグループ所属のアチキは、頭領に多少虐められながらも、お前「BOØWY全曲弾けるから免除」みたいな感じで体育館裏で〇〇。そんな中バイクの思い出は「盗んだバイクで走りだ」せず、「原チャリの アクセルひねり ウィリーで どこまで行くの 乗ってもないのに」。夢にまで見た黒歴史ね。笑。ソレ以来怖くて乗ってない。

〜あっ、曲解説。。〜

冒頭のベースフレーズ2音はバイクの吹かし音。随所でKちゃんいい仕事するんだよなぁ。この歌詞もだいぶ中尾ちゃんと悩んでた風景が思い出されます。一貫してクールな作りだけど、ふつふつとした「幸せ」「ずっとこのままでいたい」といった、エバーグリーンであり、しこたまハッピーな曲。この曲調との対比がとてつもなく素敵。アラタメテ聴いてみて!アチキのギターは、、、言わずもがな、あえて評価しませんわ!笑。

で。これからの楽しみで「中免取る!バイク乗る!」宣言して、大丈夫!?うん、大丈夫。最近無性にバイクに乗りたい。夢にまで見る。ワクワクしながらキックしてエンジンかけてる姿。風貌からか、最近若手にも何ノってるんすか?って聞かれるし、笑。もともと車は好きで、日本中、どこまでも苦もなく走れるけど。いい歳になったからね。いよいよ免許取ろっと!!

クチビル同士
#火花浪漫(al)
今、ナニ毛に思うんだけど。ウチらは「ソレ」を題材にした曲の割合が、巷のミュージさんに比べてほんの少し多い気がする。。笑(またアレコレソレ祭り!)。大体の場合が、中尾ちゃんが詞を書いてたんだけど(人の歌詞じゃ歌えねぇ、とまで言ってた。ん?中尾ちゃん記憶在る?)ソレテーマが多いっちゅうことは、彼が彼たる由縁か。ん?溢れた欲望。。星空の部屋でナニをする?

デビューが2000年(26,27歳)で遅咲きだったから、忙しくなる前に、「メンバー全員」それまでにたっぷり「ソレ」する時間もあったし、人生における「ソレ」へのウンチクも人一倍。。(誰かほっぺた平手打ちして。。)

〜改めて聴く〜

ちょいと録音関係ご無沙汰なのでソレに終始。もとい、それに終始。この曲はコレ言っとかないと→「ボーカルのLRのダブルトラック」はなかなか無いで〜!しかも全編通して!!(例外は「廻れ優しくね」のレッテルだけ)。

断言する。オレのベストバウトはこのアルバム「火花浪漫」。今でもいつでも聴いてるし(そこ重要)、人におすすめは?って聞かれたら間違いなくコレ。他の解説で書いた「足し算と引き算」、「塗り絵感覚」=「色彩豊か」、単品じゃなくて「コース料理」でどうぞ!な感じがね。上ケンさんと録音中のエフェクターお試しコーナーが楽しすぎた。数々のRECの思い出。

もちろんね。一生残る作品を、一曲につき何時間かで吹き込む作業。なかなかよ。録音ごとに神経・体力すり減らして、格闘技。前述したアナログ感。普遍性。冥土の土産。

で。今回はオチはなし。「ナニ」が「ナニ」なんで。笑。嗚呼。

檸檬 〜レモン〜
#檸檬 〜レモン〜(sg)#火花浪漫(al)
言わずもがな、ライブでうりゃ!ってなりたいときに演る曲ね(ナニ?その感覚ワカンナイ)。要は気合いよ、キアイ。コレやる前は必ず深呼吸してから。では、いろいろございますんで、早速。

Single,Album両方に入ってて内容は同じはず。その「2秒」の違いを少し。CDになる直前の作業「Mastering」。大きな目的は、それぞれ別な環境で録ったであろう各曲を@順番通りに並べて、A一つの作品として聴けるよう音質音圧整えて、B。。さて?そう重要な「曲の曲との間」を決めるのだよ、諸君!(ある意味、無音の重要性なのです)。バラード前には間をとった方がいい、みたいなセオリー無し!前後の曲次第!実はその時のキブーン!。。

高そうなスタジオで「この曲間でいいですか〜?」って言われても、冷静に聴けるわけない、笑。あーでもないこーでもない(また出た)といいながら、後で聴くと、、ってなるのがオチなんだけど。今はテープでもなくCDでもなく「サブスク」の時代だから「曲間」の必要性あまり無し。寂しいこと極まれり。これが時代。

音楽はスポーツだ!(いきなりナニ?)。。考えてもごらんなさいよ。。頭の中で思い浮かんだ旋律を、楽器を「操作して」奏でるんだもん。要は筋肉よ!運動よ!練習よ!スポ根よ!この曲の始めのAメロ。これ完全にスポーツだからね。少しでも無駄な力が入ると、乳酸溜まって弾けなくなるくらいの速さなんだから、笑。いつも戦い。。深呼吸の様子はまるで試合前のアスリートの様。。

で。檸檬という漢字は、書かない、書けない、書けてもそんなに褒められない、笑。

で。。冒頭の「ドドーーン」の後、プラス1小節待ってから入るのも、イマいいかな!って思った。さぁ次のライブでやるでしょうか?やらないでしょうか?(来て!)

Beautiul Sun
#火花浪漫(al)
これも大好き!単純明快。難しいことを考えず「太陽ってスゲェな!」が伝われば良いんだよ!ムズカシイ歌詞は、アチキは正直ワカリンセン(ちょっとカミングアウトしたね。音楽に、伏線を含んだようなムズカシイ歌詞がホント脳みそまで届かなくてね。その素養が無いのかも。

で、こっそりこのカッコの中でもう少し話すから小声で読んでね。で、アチキは根っからのPOP好き。詞曲含め分かりやすくて、ポピュラリティが無いと「音楽とは言えん!!!!」ぐらいの。そんな中でも、一発屋ではなくオノレを出し続けて、ジャンルを横断して表現したくらいの人が好き!MJ・QN・PRね!)。KING OF POP!!笑。

そして、曲は短い方がいい。しのごの言わず、短い長さで伝えられなきゃ、野暮・能力がねぇってもんよ。コチトラ、この狭い「X」の中で、51曲の解説やってんだい!!(話がチワーウ!!)

でも。。簡潔に伝えるってのは大事だと思うの。このSNSの世界になって、短い曲で訴えるようになってきたんだけど。。ソレはソレで嬉しいような、複雑な気持ち。音楽が中心では無いような感じがしてね。ファッション?そんな時代なんだけど。(灰原調でどうぞ。)

で。一音一音濃縮された、まるで〆たサバのようなこの曲。(言い過ぎかもだけどこの表現、ぴったりなんだよなァ)。音良すぎ!!REC&MIX、植松豊!45歳でなぜ死んだ!また会いたかったよ。影響を受けた人がどんどん亡くなる。それほど偉大だったということか!ほんだらアチキは、死ぬにはまだまだだね。日々コレ精進。

で。。メジャースケールは普遍なり。音楽の根本。1:38からの間奏。移動ドで「ドレミファソラシドシラソファミレド」のPOPさ、ったら。

で。。。「太陽」は、中尾ちゃんによると、やっぱり「お母さん」だね。世の皆男子はマザコン気質!笑。これも普遍かぁ。

青いインクのボールペン
#火花浪漫(al)
セカンドアルバムの5曲目収録のカワイイ曲。切なさもあり、ちょっとレトロなところもある。ウチラ(In the Soup)はデビューの時、4人それぞれの【フォーク・パンク・グランジ・ハードロック】な要素をごちゃまぜにして作ってます!みたいなこと言ってた。結果、ウチららしい、ジャンルがわからない曲が出来上がり!(そもそもジャンル分けとか、カテゴライズとか、苦手)。その中心曲だと思う。

今になってから言うけど、その当時、私(ハチヤ)は歌詞の意味を全く意識せずに作ってました!!(おっとカミングアウト)。もちろん、仮歌の段階の歌詞とか、曲タイトルとかは無意識に入ってくるんだけど。その意味に寄り添っちゃうと、意外性も無いし、つまらないものになっちゃいそうで。なのでコードの響きとか、全体的な色とかからのインスピレーションだけなのよね。今後の記事でも「塗り絵」ってワードが出てくると思うけど、ほんとに塗り絵してる感じなのよね。

〜改めて聴く〜

 全体通してエフェクティブ。まさにウエケン(上田ケンジ様)マジック。ギターでいうと、オクターブ違いで重ねて弾いてるテーマとか、Aメロ裏のタッチワウっぽいのとか。Drumのバスドラにつけたトリガーシンセがいい味出してる。1:57〜Dメロからの世界観はシーケンス的なBassを軸に、クリーントーンにトレモロ&スプリングリバーブでベンチャーズ?ハチヤ的にレトロな印象があったのはコレが理由ね!

で。2:49〜Outroから9thを絡ませた歪みギターが突然出てくるのはご愛嬌。たぶん、我慢しきれなかったのね、ワタシ。。

星空の部屋で
#火花浪漫(al)
「完全に」今の発想だけでお送りするので、覚悟する様に!これも大好きな曲だから、一回聴いてからにするんだから!!

〜聴いてます〜

 アハ!言いたいこと山盛り!(くだらないけど、笑)いいのよ、こんな曲だからアホっぽく解説するのよ!!で、わからない人のために歌詞の解説をしちゃうんだからね!優しいと思いなさいよ!「星屑シール」は、え〜と「蓄光シール」ね!分かるかしら、ホントにショボ〜く光を溜め込んで、一瞬光るってやつ。ホントに昭和ね。光の、1分くらいかしら。。

「時代なんかに構っちゃいられないのさ」。この曲を書いた当時、中尾チャンは27歳くらいだわね〜。彼の昭和と平成の境目って言ったら16歳。この歳以前の記憶が「昭和の記憶」ね!古すぎてわかんないわ!もう。で、27歳は令和12年。10年以上前のグッズを歌にするってどうなの?あ〜、歳をとるってイヤ〜ね!2人でベッドに潜って「やらなきゃいけないこと」って。。。丁寧なマッサージよね、きっと。

で。いちいち説明しなきゃいけないくらいくだらない歌詞を書くわね、ほんとに。(マツコ憑依OFF!)

戻りましてアチキです。これは「完全に」与作だな。これに持っていかれちゃって、中身ホント入ってこない。それほど強烈な、、、「楽器」。

本名「Vibraslap」。別名「与作」。模した擬音「カ〜〜〜〜〜〜ッ」。「よさーくーはきーをきるー」のソレ。

で。今思うのが。この曲だったら、Vibraslapの振れ方と音色が「もう少し太い」方が好み。そしたらドスが効いてもっと面白かったかも!!(!?)

で。。なかなかソレを、何本も、音の違いを確かめながら、吟味して、って無理。笑。

やくざのおっちゃん
#火花浪漫(al)
コレの制作秘話(秘部ではない〜)は、どこかで明らかになってたんだろうか。当時の取材では喋ってた記憶はあるんだけど。記憶・記録・後世のために文字にシタタメます。まず、どっからいこうかなぁ。。出来上がるまでの過程かな。どうぞ。

火花浪漫全曲のプロデュースをお願いした「上田ケンジ」さん。その方のマネージャー(付き人?違ってたらゴメン)?すごく若かったのを覚えてる。彼との会話を録音したのがまず最初。「何年前の話、かね。。」から始まって。途中、彼の相づちやら反応も聴こえる。全編通してこの「うっけちゃん」の会話を聞かされることになるから覚悟して。曲の長さ、9分38秒!

〜好きだから何回も聴いてるけど、もう一回〜

80分しか入らない1枚のCDアルバム時間の9分半も使って収録されたこの曲(他意はないよ、笑)。前述のように会話部分を最初に録音しておき、レコーディングスタジオに入り、セパレートしないまま「その会話を聴きながら」の完全一発録りセッション。

本来キレイに録りたい場合は、それぞれ音の鳴るものはブースに入れて、後で手直しできるようにもするんだけど、この曲はそんなことは必要なし。手直ししたって面白くもなんともない。なんか違ったらまたやり直せばいいさね。まぁ何度もやり直すようだったらボツだっただろうから、1,2回でOKってなったんだろうね。今聴くと、メンバーそれぞれの「反応・動き方」が見れて面白い。

で。指が「4本とちょっとか、笑」から弾き始めるうっけちゃんがス・テ・キ。

で。。上ケンさん&エンジニア植松さんが、そんな自由なウチらを見て見ぬふりをしながら(笑)、最後の段階(MIX)で「唯一」セッションに加わった瞬間。7:58〜の「花火みたいでよ、、」のDelay。なんでこういう発想ができるんだろう。流石。完敗。。。乾杯!!

熱い涙
#熱い涙(sg)#火花浪漫(al)
2ndアルバム火花浪漫からのシングルカット曲。ウチらには珍しい「どバラード」。このPVは赤いハコ(イ○バ物置よりデカい)と黒尽くめのメンバーというシンプル構成。ハコの上に登るのにもでかい脚立で怖かった覚えがありんす。この頃のアチキは肌の疾患がすごくて、メイクしなきゃ隠せないし、それが原因でひどくなったり繰り返してたなぁ。。ヨカッタ、良くなって(あっ、ものすごい余談、ごめん)。

ライブの落としどころで必ずやりたくなる曲。ある意味「せんこう花火」と同じ匂いをもった良い曲ね。季節はどうしても秋を感じる。

〜改めて聴く〜

火花浪漫は全編通して上田ケンジ様プロデュース。そのテイストが随所に。なんせこのアルバム。録音から最後のCDプレスの直前まで「アナログ」にこだわって作ったので、音が良いのなんのって(ハイファイだから音が良い、の真逆)。

アナログには、デジタルには出せない味のあるコンプレッション(圧縮感)があって、それを随所に取り入れたのだよ、諸君。録音技術の黎明期から使用されてきた、機材・テープが所狭しとあったんで、アタシャ、用もないのにスタジオに入り浸っていた記憶がありんす。

このギターも前述のレンタルしたCallahamのアンプといつものレスポール・カスタムだったと思う。ガラーンと歪んだクランチが大好き。特筆すべきは、逆回転ソロね。録音がテープだったはずなんで、それをほんとに裏っ返して、、みたいな遠い記憶が。なのでこのソロはライブで再現しにくいでーす!!そのソロパートに絡む全体にかけたフランジャーサウンド。昔からある王道。大好き。

で。アルバムに収録された方の曲タイトルには(アルバムバージョン)の括弧書きが。曲の長さは、シングルバージョンの方が「2秒」長い。大体のシングルの場合、ラジオでかかりやすくするためにどこかのレッテルをカットしたりするんだけど。。はて、アルバムバージョンとの違いはこれ如何に。どなたかご存知?

で。をもう一つ。

Under the Bridge/Red Hot Chili Peppers。いいよねぇ。安心してください。インスピレーションをもらっただけです。

遥かな光
#檸檬 〜レモン〜(sg)#火花浪漫(al)
好きな曲。ウチら的にも大切に扱われた曲だね。当時の「シングルとアルバム両方」に収録してたのが証。普通ならシングルのBカットはアルバムにはいらないでしょ、とされてた。なにかの関係(ウチらの事務所社長の地元!)で、中京テレビの番組にタイアップ。同じく愛知では「星に咲く花」がお世話になっているわけだけれども。。

1997年のFuji Rock Festival。富士山の麓で行われた記念すべき第一回(その後ウチらも1999と2000でお世話になる)。完全に客で行ったんだけど、台風直撃で散々な目にあった。でも、トリのレッチリ含め、海外アーティストには「格の違い」を感じた。仮にもギター弾いてたから、正直悔しいと思った。たぶん初めて観た「別世界」。で、この一言かな。

「ナ ニ ガ チ ガ ウ ノ ?」。

「カレら」もオーディエンスで行っていたとのこと。この曲「遥かな光」の解説は、オレ的にもなんとかカレらと繋げたいな、と思って調べてたら、別な角度で繋がってて驚いた。中尾ちゃんも、いい音楽は五感で感じるタイプ。同世代デビューのバンプや「カレら」にもプライドも遠慮も無く「勇気をもらってる」って端々で言ってたね。同感。

この曲で取り上げたい「彼ら」は「くるり」。長年のご活躍で、アチキが偉そうにノタマウのも忍ばれるけど、皆さんちょっと我慢してね。1998年、デビューシングル「東京」でデビュー。翌年1999年、アルバム「さよならストレンジャー」をリリース。岸田さんも2歳下みたいで同世代。ちょうどウチらと1〜2年差で「先に」業界に飲み込まれることになったんだね。「初年度フジロックに衝撃を受けてその後が変わった」という彼らの記事を物凄く覚えてて。ここが唯一の共通点かな(京都磔磔とか、探せば在るんだろうけど)。その後、勝手にライバル視することに。

そして「遥かな光」の話に戻ります。その頃1997〜2000年位の間、アチキは考えてた。日本のアーティストはもちろん好きだけど、海外のアーティストはなにか違う。この差は何だ?って。で、前述している通りこの当時、片っ端から音楽を聴いてた。「その差はナニ?」って。。

奇しくもその答えは、彼らの作品に見つけてしまってた。今ではこうやって言語として書き起こせるけど、その当時(20代中盤)では無理。感覚的に取り入れたんだけど。

そう、違いは「和音に対する匂いの感じ方」。

「東京」のリフを聴いた時、衝撃的に「ズドン」と来たんだよね。これ!向こう!(海外)って。この「1度と3度」だけのシンプルな響き。ギターコードを教則本通りに弾いちゃうと「5度」って普通に出てきちゃう。完全5度=Perfect 5thとかいって重要そうなんだけど。コレを意図して削ぎ落としてみると「完全さ」が無い=緊張感・切実感を生むみたいな仕組み。より曲にソリッドさが加わるという図式。(あくまでアチキの分析よ)。なんてカッチョいい響き・リフ(この曲の最初のコードでいうと、A+オクターブ上のA+その上の3rdみたいな)。

で。嗚呼、長くなったね。でも書きたかったの、いつか。「遥かな光」のサビのバッキングは完全にこの感覚。今聴くとそれほど出てなくて残念だけど。リメイクはしないよ!

で。。「さよならストレンジャー」のプロデュースは故:佐久間正英さん。(合掌)

3年かくれんぼ
#火花浪漫(al)
アチキの中で「遥かな光」「星に咲く花」に並んでナゼか愛知の匂いを感じてしまうこの曲。かくれんぼは子どもたちの遊び。この件でいろいろ回らせていただいた学校出前ツアーとリンクしてるんだろうか。それはそれは遠い記憶の彼方。。気軽に記憶を取り出せたらいいのにね(マメに日記でも書け!)。

〜何か思い出すだろうか、改めて聴く〜

これも、整理整頓を心がけて丁寧に作られたナイスなチューン。終始散りばめられたギターフレーズ。邪魔をせず、聴きごたえがあり「筋の通ったフキ」のような感じを目指したのを覚えてる(嘘、言いたいだけ笑)

自分はホントはすごいんだ、誰も認めてはくれないけど、そのうちビッグになってやる。3年間、温め続けたモノ。アリん子の行列に触発された彼が、そろそろやっちゃるかい!の決意表明の歌(かな?意訳、妄想含みます。)

愛知とのリンクは思い出せないので、録音時期と重なる学校出前ツアーからのインスパイア、ということにしておこう(ザンネン。。)。で、気付いたのがこの曲、間奏が無い。これだけ「この」フレーズで埋め尽くしたのを聴かされた上に、ギターソロ?は流石になかったらしい。。笑。アチキもちょいとお腹いっぱいですぜ、旦那。鍵盤もこの曲不採用なので、間奏削りその分長めの後奏で。ちょっと変化をつけたそのフレーズに苦心の跡が。。

  で。「空き缶を蹴飛ばす」から連想されるのは、「KICK THE CAN CREW」の皆さん。その当時、何度かご一緒しやしたが、いかがお過ごしで!

で。。「サンダルは神社の屋根 ひっかかったまま」がとっても好き〜
で。。。この当時のウチらの曲に一貫してるのは「童心」。当時のアチキから言わせると「ダエキクササ」。失礼。笑。

涙の音
#火花浪漫(al)
2ndアルバム「火花浪漫」に収録の不思議な曲。涙に音があるの?って、タイトルからして意味深。より一層不思議な感じを出したかったのかな?

冒頭のギターフレーズは民族楽器的パーカッシブなイメージ(今更解説するのも恥ずかしい気がするけど、これ解説するコーナーなので仕方なく、ウソ喜んで、笑)。6弦、下からのスライドでジャンベのドゥ〜ン、次に来るタタッでタブラのミュート音、その後の12fのハーモニクスで太鼓の実音、みたいな感じね。実はいろんな奏法を使ってるんだね(他人事。笑)。それにもう一味エッセンス。さて何でしょう。。1分上げます。。(経ったよ!)。。そう、8分のDelayでした〜。

こうすることによって、元フレーズの間に8分遅れが入って来て、より複雑になると。フレーズ考えてるときはあんまり考えてないんだけどね。我ながら、独特だと思う。この「音」はシングルコイルでは出せないかな。レスポールのセンターで太すぎず、細すぎずって感じ。(長年の相棒「黒レスポール女史」ちょっと調子悪くてね。ドウにもコウにもへそ曲がり。そう、このギターは「女子」です。)

〜改めて聴く〜

そうそう、間奏でこんなんも使ってた「E-BOW」。Electric Bow=電気弓。そう、ギターでバイオリン奏法するときに使うものね。ピックをコレに持ち替えて、電気的に弦を強制振動させる。左手は動かせるんで、音階もバッチリ出せるぜ!一台いかが?(ギター弾き以外には無用の長物であることは間違いない。。笑)

ギターの音色以外にも。冒頭ギターが入ってくる前から、街のノイズ(公園)がうっすら入ってて、最後の3:25くらいからまた聴こえだしたり、ね。ソレに合わせて鉄琴の音がベースのメロにユニゾンで入ってきたり。

で。このアルバムに共通する「様々な音色」。「様々な場所」で「様々な出来事」が起きている。そんな中でも絶対共通しているのは、それぞれに「大切な家族がいる」ということ。

独裁者 -session#2-
#火花浪漫(al)
ウチらと言えば「○○」。いろいろあるけど、その当時のセットリストには結構な確率で書いてあった、そう「即興」。その場にいるお客さん(に限らず、小屋のバーカンスタッフとかからも。笑)からお題をいくつかもらって、それを元にその場で曲を作る。コード進行チャチャっと決めて、どんなテイストで行くかは、浮かんだ人が弾き始め!

こんな時中尾ちゃんはヴォーカルに徹する。もらったお題を繋げて、言っちゃえば何々とかけまして〜、、、の「ナゾカケ」要素もあってね。歌詞考えながら〜、歌いながら〜、最後に言いたい「上手いオチ」を考えながら〜、なのだから楽器弾いてる場合じゃない。笑

そんなウチらの「即興」をアルバムにも入れちゃおぅぜ〜パート1(貴重なアルバム時間を使って、もう一曲あるって!ドユコト。。?笑)

〜改めて聴く(オラ、ワクワクが止まんね〜!)〜

細かいことは忘れてるが、もともと全くの「無」から始めてるね。タイトルの「独裁者」すらなく、不意に弾き始めたアチキのギターリフから、ソロリと草場・吉田が入ってきて、その雰囲気からインスパイアされた中尾ちゃんが歌い始め、なはずよね。今聴くと。で、そのファーストテイクが良かったんだけどドコカ腑に落ちず「もう一回演らせて!」でsession #2なはず。

なので、一回目のイメージ残ってた中尾ちゃんの「We are Beatles!!」から始まってる。完全な即興一発録り!ではないけど、曲としての完成度は一段上げた感じ。どうこれ、そんな成り立ちだったと思うけど。。?

で。当時の中尾ちゃんの複雑な恋愛模様が垣間見えるこの曲。「♪灯台の上で縄跳び」余裕の支配感、スゴイね。「♪リンゴ・スター」→この言葉の前の休符とハマり具合、スキだぁ。

で。この曲、中尾ちゃん弾いてる。歌以外のところ、どうしてもソロ弾きたかったみたい。。笑。




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